「壁の中でカサカサ音がしている」
「ベランダに糞がたくさん落ちている」
「家の中にコウモリが出入りするのをみた」
このページをご覧になっている方のほとんどの方がこの体験をされているのではないでしょうか?
「家にコウモリが棲みついてしまったのかも?」そう思うと居ても立ってもいられないと思います。
一刻も早く対策をしたい!でも、何から始めたらいいのか分からないという方がほとんどだと思います。
結論から先に言いますと、
コウモリ駆除・対策ができる業者に連絡して、きちんと施工してもらうことをオススメします。
その理由は「素人ではコウモリの侵入口を塞ぐことは不可能だから」これに尽きます。
出来るだけ駆除費用を安く済ませたいから自分でやりたいという気持ちは十分わかります。
もちろん、これから述べる理由に対して自分でクリアできると思ったならば何も言うことはありません。
ただし、自信がないと感じたならば、自分で対策するのは諦めて、業者に依頼することをオススメします。
時間と費用だけが無駄にかかるだけでなく、時間が経てば経つほど被害が大きくなるからです。
それでは、コウモリ駆除を業者に依頼する理由について、詳しく解説していきます。
目次
1~2センチの小さな侵入口を見逃すことなくすべて塞ぐ必要があるから
これが一番の難問ではないでしょうか。
自然の厳しい環境で生活しているコウモリが、快適な棲み家があると知ったなら、どうにかしてでも侵入しようと試みます。
被害のある部分だけを塞いだとしても、対策をしていない別の場所から侵入してくるでしょう。
結果的には完全にコウモリが侵入するであろう隙間をすべて塞ぐ必要があります。
厄介なことに、コウモリはわずか1~2センチの隙間があれば簡単に出入りすることができます。
コウモリが出入りすることができる隙間がどんなところにあるのかを知らなければ、いつまでたっても侵入を防ぐことはできません。
なにより、簡単に手の届く範囲で終わる作業ではないということを肝に命じておいてください。
イタチやハクビシンのような動物であれば、多少の隙間があっても、身体が大きすぎて入ることができませんが、コウモリは入ることができます。
また、コウモリは空を飛ぶので、屋根上など危険な高所作業もやらなければなりません。
対象物が小さいだけに家に入らせないための塞ぎ作業は豊富な経験と確かな技術と根気が必要になります。
ちなみに駆除業者は以下のような道具を揃えて施工をしています。※あくまでも一例です。
ヘルメット | ヘッドライト |
防塵マスク | つなぎ |
作業用手袋 | 安全帯 |
脚立 | コーキングガン |
コーキング | パンチングメタル |
防除通気網 | 万能はさみ |
インパクトドライバー | ビス |
道具も揃っていなければ、コウモリや家の知識がない状態で、コウモリの侵入口塞ぎの作業をするのはあまりに無謀だとは思いますが、いかがでしょうか?
コウモリを勝手に捕獲・駆除することができません
コウモリは「鳥獣保護管理法」により、鳥類または哺乳類に属する野生動物の捕獲と駆除を禁じられています。
そのため、事前に自然保護関係の部署(熊本市は自然保護課になります)に捕獲許可申請書を提出しなければなりません。
※コウモリだけでなく、ハトやイタチにも適応されていますのでご注意ください。
糞の清掃が大変!ダニやノミが発生しないよう二次被害対策をする必要がある
コウモリが棲みついて厄介なのが「糞害」です。
1日に自分の体重の約半分ほどのエサを食べるため、排泄するフンや尿は大量なものになります。(主に蚊・蛾・ユスリカ・ヨコバイ・ウンカ・甲虫などを食べます)
数頭の家族単位(雌と幼獣)で暮らすことが多いですが、幼獣を含む雌の繁殖集団では50~60頭、多いときは200頭になるといいます。
この規模の集団になると糞害も凄まじいことになります。こちらの動画をご覧ください。
天井裏に入ったコウモリを放置するとこのように大量のフンが堆積していることになります。
コウモリのフンは放置すると悪臭やダニやノミなどの寄生虫の発生につながります。
はやめに対処する必要がありますが、天井裏の環境は家ごとに違います。
天井裏が高く、作業しやすい家もあれば、逆に天井が低く、這いつくばって作業をしなければならない家もあります。
足を踏み外せば、天井板を突き破ってしまいますし、そのまま下の階に落下して大怪我をすることにもなりかねません。
作業するための装備が必要ですし、清掃・消毒するための薬剤も準備しなければなりません。
自力でやろうとすると清掃する範囲に限界があります。そうなると掃除できない場所は放置するしかありません。
コウモリの糞を天井裏に残したまま生活をするのは平気ですか?
糞の清掃・除菌ためだけに装備や薬剤を準備するのは勿体無い気がしませんか?
糞を吸い込んだ掃除機や掃除道具を今後使うのには抵抗がありませんか?
糞の清掃ひとつにしても、私たちが想像する以上に準備しなければならないものが多くあります。
天井裏の糞清掃ですが、特に気温が高い季節の天井裏はサウナ状態になっていますので、作業に慣れているスタッフでも音を上げてしまうほど過酷な作業になります。
それでもチャレンジしてみようと思われますか?
市販されているグッズでは駆除できない
「コウモリ駆除」と検索すると、スプレーや超音波などのグッズが多く出てきます。
それらのグッズは業者に依頼をするよりかなり安く買うことができるので、これらを利用して対策をしようと考えている人が多いのではないでしょうか?
残念なお知らせがあります。
これらのグッズはあくまでも「一時しのぎ」だと思ってください。
駆除グッズの弱点として共通して言えることは、嫌な刺激も慣れてしまうと平気になってしまうということです。
たしかに、コウモリが潜んでいそうなところに忌避スプレーをかけると、面白いように外に逃げていきます。
ただ、時間が経てばコウモリが嫌がるニオイも薄まり、効果が薄くなるので戻ってきます。(忌避効果は約3~6時間)
それでは、戻ってくるたびにスプレーをすればいいのかというとそうではありません。
人は嫌なニオイであっても、ある程度慣れてしまえば平気になるように、コウモリもニオイに慣れてしまい、効果が出にくくなるからです。
では「忌避スプレー」はどのように使うものなのでしょうか?
駆除業者はスプレーで退治するために使うのではなく、コウモリを「追い出すため」に使用しています。
業者はコウモリを入らせないようにするために侵入口塞ぎを徹底的に行います。
そのため「追い出し」をしなければ、屋根裏を棲み家にしているコウモリを閉じ込めてしまうことになり、外に出れなくなってしまったコウモリが家の中で死んでしまうことになります。
家の中で死んでしまうと腐臭の原因になりますので注意が必要です。
それを防ぐために、まず忌避スプレーなどで追い出しを行ってから、侵入口塞ぎ作業を行っているのです。
コウモリを追い出した後に「コウモリが出入りしないように対策をする」
この一連の作業がコウモリ対策ではとても重要になります。
「超音波」もコウモリを嫌がらせることができても、すぐに慣れてしまい、効果が期待できない可能性があります。
目で見ることができない超音波がどのように届いているのか、障害物があることでどう影響があるのか、皆目検討もつかない状態で設置して、はたして期待される効果は得られるのか疑問に思いませんか?
定期的に刺激を変える、効能が薄れてないか定期的にチェックをするなど、こまめにチェックする必要があります。
グッズをつかったコウモリ対策は、手軽にやれそうに思えますが、しっかり管理しなければ、お金を散財するだけと思ってください。
まとめ
今回は、自分でコウモリ駆除対策することをオススメしない理由を紹介しました。
- 小さな隙間を見逃すことなく塞ぐことは可能なのか?
- 糞の清掃、二次被害対策をやることは可能なのか?
- 手軽にできそうな駆除グッスはあくまでも一時しのぎにしかならない
これらのことを踏まえて「自分で駆除をすることが可能なのか」「業者に依頼したほうがいいのか」判断してみてはいかがでしょうか?
駆除業者に依頼をすると、費用の高さに驚かれるかもしれませんが、コウモリ対策をするためには、多くの困難が待ち受けていることが分かったと思います。(実際に屋根裏を見てみるのもよいかもしれません)
「ほこりっぽく狭くて暗い天井裏での作業や危険な高所での作業をしなくてもいい」「確実に侵入口塞ぎができる」「再発したときには再施工の保証がついている」
多くの面倒なこと、困難なことを引き受けてもらえると思えば、ある程度納得できるのではないでしょうか?
放置すればどんどん被害はひろがってしまいます。
気づいたら家全体になにかしらの問題が発生していてどうすることもできない状態になっていた・・・
そうならないためにも早期対策することが肝心だと思います。
ひどいところだと瓦の下に大量のコウモリの糞があることも…
コウモリの対策のやり方は業者によって様々です。
ですから、複数の業者に見積り依頼をすることをオススメします。
「問題を解決するためにどのような方法をとるのか」「家の構造を理解しているか」「ダニ・ノミの二次被害対策をしてくれるのか」「再発したときはどのような対応をしてくれるのか」
最低でもこの4点についてはしっかり話をされてみて、依頼をする業者を決めてみてはいかがでしょうか?
分からないからおまかせします~ではなく、駆除業者と一緒に問題解決にむけて取り組む姿勢が大切だと思います。
- どこから鳴き声が聞こえてくるのか?
- どの時間帯にコウモリが止まっているをみたのか?
- コウモリが出入りしている場所はどこなのか?
- どの場所にコウモリの糞がたくさん落ちているのか?
など、実際に被害にあった(被害を感じた)ことを伝えてもらえるだけでも、施工する側からすると貴重な情報になり、対策するうえで大きな助けとなりますから。
一日もはやくコウモリの被害から開放されることを切に願っています。